熊本地震で廃止にしないで!

熊本に三角線というローカル線があります。盲腸線です。他の線と接続していて終点が行き止まりの線のことを、盲腸線ていうんですが。宇土駅から海にむかって岬の端の三角駅までたったの9駅。海岸線を走る車窓からの風景が美しい盲腸線なんですね。この線が、今回の熊本地震で運転見合わせになっています。南阿蘇鉄道も、この三角線も、熊本のローカル線です。

 

 

新幹線の不通がニュースに取り上げられるのは当たり前ですが、ローカル線はこの地震によって廃止される恐れがあるんですね。全国には、自然災害によって被害をうけた線が、そのまま廃止されてしまったことが数多くありました。それは、復旧させるための予算が無いという理由がほとんどです。JRの経営者としては、お荷物な線であることは、よーくわかります。100円稼ぐのに何千円もかかるわけですから、そのへんの赤字とはレベルが違う赤字なわけで。復旧にはとんでもないお金がかかってしまうのは明白で。国とか県とかが援助したとしても、全額ではないので、廃止にしてバスに替えたほうが合理的なのもわかります。でもですね、鉄道とバスは違うんです。そこに線路があるということに意味があるんです。

 

 

道もたいせつです。でも、道は、人が歩けば、そこが道になります。極端に言えば、動物だって道をつくります。でもですね、鉄道は、人間の英智と情熱とどりょくがなければ、生まれないわけなんです。鉄道ですから、鉄のレールが必要ですよね。鉄。これこそ、文化を飛躍的に進化させたものです。ようするに、何がいいたいかといえば、鉄道を失うことは、文化を失うに等しいわけなんです。日本の場合、明治維新後に、新橋と横浜で鉄道が開通してから、とんでもなく発展したじゃないですか。ちょっと、興奮してきちゃいましたが、日本は鉄道がなきゃだめなんです。経済的な観点からいえば、廃止が正解でしょうが、日本としては不正解だと信じています。遺産にしてはいけません。熊本地震 のニュースにかくれていますが、あえてここでいっときます。僕に何ができるのか。